自触媒反応とは【化工のお部屋】

こんにちは。化工見習いです!

今回は、自触媒反応について紹介しようと思います。

目次

自触媒反応とは

まず、自触媒反応とは何か。

例えばA→R+Sという反応があった時に、生成物であるSが触媒として働く反応のことです。

なので反応速度は例えば\(\ -r_A=kC_AC_S\)という風に表されます。

反応速度の変化

Sの濃度をAの濃度と初期条件とで表すと

\(\ C_S=C_{A0}+(C_{S0}-C_A)\)

なので反応速度は

\(\ -r_A=kC_AC_S=-kC_A^2+kC_A(C_{A0}+C_{S0})\)

と表すことができます。濃度で微分してみると

\(\displaystyle \frac{d}{dC_A}(-r_A)=-2kC_A+k(C_{A0}+C_{S0})\)

\(\displaystyle \frac{d}{dC_A}(-r_A)=0\)となるのは(つまり極値をとるのは)

\(\displaystyle C_A=\frac{C_{A0}+C_{S0}}{2}\)

よって、Aの初濃度とSの初濃度の平均の濃度で反応速度が最大になることが分かります!

それ以降は反応速度が小さくなっていきます。

反応器の組み合わせ

では、自触媒反応において反応器の組み合わせはどうすれば効率がいいでしょうか。

反応が進行するにつれて、反応速度が減少する反応においてはPFRが、増大する反応についてはCSTRの方が反応器体積は小さくて済むので、

極値まではCSTR、極値以降はPFR

という繋ぎ方が一番反応器体積が小さくて済む組み合わせ方となります!

まとめ

①自触媒反応とは、生成物が触媒として働くような反応。

②自触媒反応では、極大値までは反応速度がどんどん大きくなり、それ以降では小さくなる。

③極値まではCSTR、極値以降はPFRの繋ぎ方が一番反応器体積が小さくて済む。

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

何か質問やご指摘などありましたら、コメントの方よろしくお願いしますm(__)m

あわせて読みたい
多段連続槽型反応器について解説 槽数∞でPFR近似?【化工のお部屋】 こんにちは。化工見習いです! 今回は、多段連続槽型反応器について解説していきます。 この記事で分かることは CSTRの考え方 CSTRをN個直列につないだ時の出口濃度 CSTR...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

化学工学専攻/GPAが低めな大学院2年生
戦績:化学工学技士(基礎)S / TOEIC 890点 / 危険物取扱者甲種/高圧ガス製造保安責任者(甲種化学) / FP3級
特性 : 飽き性
趣味 : Netflix, Youtube視聴
勉強中 : 株の勉強を開始
化工見習い:見習いレベル3

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次