こんにちは。化工見習いです!
今回は、クラウジウス-クラペイロン式を紹介したいと思います!
クラペイロン式自体の導出は割愛しますm(__)m
クラペイロン式
まず、クラウジウス-クラペイロン式の前段階に、「クラペイロン式」というものがあります。これは、
純物質の温度による圧力変化(dP/dT)は相変化におけるエンタルピー変化と一定の関係があるという法則です。
\(\displaystyle \frac{dP}{dT}=\frac{Δ_{trs}S}{Δ_{trs}v}=\frac{Δ_{trs}H}{TΔ_{trs}v}\)
クラウジウス-クラペイロン式
このクラペイロン式が気相-液相の相変化においては
\(\displaystyle \frac{dP}{dT}=\frac{Δ_{vap}S}{Δ_{vap}v}=\frac{Δ_{vap}H}{TΔ_{vap}v}\)
と表現できます。さらに変形させていきましょう。
この\(\ Δ_{vap}v\)は気体の時のモル体積と、液体の時のモル体積の差です。
一般に、気体の体積は液体の体積に比べ遙かに大きいので、\(\ v_{m,g}>>v_{m,l}\)より\(\ Δ_{vap}v=v_{m,g}-v_{m,l}≈ v_{m,g}\)と近似できて
理想気体の状態方程式より、
\(\displaystyle v_{m,g}=\frac{RT}{P}\)を用いて\(\ v_{m,g}\)を消去すると
\(\displaystyle \frac{dP}{dT}=\frac{ΔH}{R}\frac{P}{T^2}\)
この微分方程式を1~2で積分すると
\(\displaystyle ln\frac{P_2}{P_1}=\displaystyle \frac{ΔH}{R}(\frac{1}{T_1}-\frac{1}{T_2})\)
という、クラウジウス-クラペイロン式が求められます!
この式形と似たものに、ファントホッフの式という平衡定数と温度の関係を表した法則があるので、ファントホッフの式と混同しないように注意してください。
最後に
基本的な式さえ押さえておけば、式変形自体は簡単なのでいつでも変形して導出することが出来ると思います!
化学工学技士(基礎)でも過去に出題されているので、受験する方は覚えておきましょう!
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