こんにちは。化工見習いです!
今回はRuthのろ過方程式について簡単に紹介していきます。
Ruthのろ過方程式
Ruhtのろ過方程式は以下の式で表されます。
\(\displaystyle \frac{dv}{dt}=\frac{1}{A}\frac{dV}{dt}\)
\(\ V\):ろ液量[m^3] , \(\ A\)[m^2]:ろ過面積 , \(\ v\):単位ろ過面積あたりのろ液量[m]
\(\displaystyle \frac{dv}{dt}=\frac{ΔP}{{\mu}(R_c+R_m)}\)
\(\ ΔP\):圧力損失[Pa] , \(\ {\mu}\):粘度[Pa・s] , \(\ R_c\):ケーク層抵抗[m^-1] , \(\ R_m\):ろ材抵抗[m^-1]
*ケーク層とは、ろ材によって分離された不純物(粒子)が堆積した層のことです。
このように、ろ液量の時間変化は、圧力損失、ケーク層抵抗、ろ材抵抗、粘度と関係があることが分かります。
このままでは何が何やら分からないので、特定の条件、今回は定圧ろ過においてろ過方程式がどのように変形できるかを見ていきます。
定圧ろ過
ろ材抵抗は一定、ケーク層抵抗はスラリー濃度\(\ c\)と\(\ v\)の積に比例すると仮定すると\(\ R_c={\alpha}cv\)とおくことができ、
\(\displaystyle \frac{dv}{dt}=\frac{ΔP}{{\mu}({\alpha}cv+R_m)}\)
\(\ c\)[kg/m^3]のとき、\(\ {alpha}\)の単位は[m/kg]となる。\(\ {\alpha}\)はケーク固有の値です。
\(\ {\mu}({\alpha}cv+R_m)dv=ΔPdt\)
ここで、定圧ろ過(\(\ ΔP\)=一定)の時、両辺を積分すると
\(\displaystyle \frac{1}{2}{\mu}{\alpha}cv^2+{\mu}R_mv=ΔPt\)
両辺を\(\displaystyle \frac{1}{2}{\mu}{\alpha}c\)で割って
\(\displaystyle v^2+2\frac{R_m}{{\alpha}c}v=2\frac{ΔP}{{\mu}{\alpha}c}t\)
\(\displaystyle \frac{R_m}{{\alpha}c}=v_0\) , \(\displaystyle 2\frac{ΔP}{{\mu}{\alpha}c}=k\)とおけば(今回は教材に合わせていますが、どうおくかは自由です。)
\(\displaystyle v^2+2v_0v=kt\)
が得られ、すっきりした形になります。
最後に、この式を導くための仮定をおさらいします。
- ろ材抵抗\(\ R_m\)は一定
- ケーク層抵抗\(\ R_c={\alpha}cv\)
- 定圧ろ過(\(\ ΔP\)は一定)
まとめ
今回はRuthのろ過方程式について紹介しました。
技士基礎なんかで出題されれば、ろ材抵抗、ケーク層抵抗、圧力損失に関して何か情報が与えられるはずですので、その指示に従えば難なく解けるはずです。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!
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