こんにちは。化工見習いです!
今回は、ラウールの法則を簡単に解説しようと思います!
ラウールの法則とは
ラウールの法則とは
「成分Aの蒸気分圧は、成分Aのモル分率と成分Aの純粋な液体の蒸気圧の積に等しい」
というものです。式は下のようになります👇
\(\ p_A=x_A p_A^*\)
\(\ p_A\):成分Aの蒸気分圧
\(\ x_A\):成分Aのモル分率
\(\ p_A^*\):純粋な成分A液体の蒸気圧
ちなみに、ラウールの法則が全組成範囲で成り立つような混合物を「理想溶液」と呼びます。
じゃあ、成り立たない場合は?という話になりますが、
そのような場合は、下のように活量係数が加わってきます👇
\(\displaystyle p_A={\gamma}_Ax_A p_A^*\)
\(\displaystyle {\gamma}_A\):成分Aの活量係数
(ただし、活量係数は系の成分や、モル分率、圧力、温度など様々な要因で変化する)
問題例
ラウールの法則を利用した簡単な問題例を紹介します。
[問題]25℃における成分Aの蒸気圧は120kPa,成分Bの蒸気圧は70kPaとする。AとBの混合物の全圧が100kPaである時、成分Aの液相および気相モル分率を求めよ。
ドルトンの法則より\(\displaystyle p_A+p_B=p_t\)
ラウールの法則より、\(\displaystyle p_A=x_A p_A^*\)、\(\displaystyle p_B=x_B p_B^*\)より
\(\displaystyle x_A p_A^*+x_Bp_B^*=p_t\)
\(\ x_B=1-x_A\)より
\(\displaystyle x_A p_A^*+(1-x_A)p_B^*=p_t\)
これを解くと\(\ x_A =0.6\)
また、\(\displaystyle p_A=y_Ap_t\)より、
\(\displaystyle y_A=\frac{p_A}{p_t}=\frac{x_A p_A^*}{p_t}=0.72\)
おわりに
ラウールの法則の解説は以上になります!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
併せて覚えたいヘンリーの法則についてはこちら👇
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